広告
商船三井さんふらわあが「ちいかわ」とコラボしていると聞いて、茨城県の大洗港から北海道の苫小牧港まで、実際に乗ってきました。所要はおよそ20時間。飛行機なら1時間半の距離を、まる一日かけて移動する旅です。結論から言えば、この「移動そのものが目的地になる」感覚がとても良かった。以下、乗ってみて分かったことを順にまとめます。
船そのものがちいかわだった
まず外観です。船体の赤い煙突部分にちいかわが描かれていて、仲間たちのマークも大きく貼られている。港に停まっている時点で、もう普通のフェリーではありません。
船内に入ると、あちこちにちいかわがいます。壁にも、案内表示の脇にも、思わぬところにも。船内に隠れたちいかわを探して全部写真に撮るとスタンプがもらえる、というキャンペーンもやっていました。長い船旅の時間つぶしとしては、なかなかよくできた企画だと思います。
今回の劇場版が「船で島に行く」という筋立てなので、船内にはその名場面を再現したスポットも用意されていました。作品を知っている人なら、ここで足が止まるはずです。レストランにもちいかわの飾り付けがありましたが、料理そのものがコラボメニューになっている、ということはありませんでした。
グッズは早い者勝ちでした
船内ショップにコラボグッズが並ぶ、と聞いていたので楽しみにしていたのですが、キーホルダーには「売り切れ」の貼り紙。タオルも、往路の時点では棚にありませんでした。買えたのはクリアファイルだけ。
帰りの便ではタオルが復活していました。後からメールで再販のお知らせも届いたのですが、見た時にはもう売り切れ。結局、キーホルダーは実物すら拝めずじまいです。コラボグッズ目当ての方は、乗船したらまずショップへ直行することをおすすめします。
乗船までの流れと、車内での待ち時間
自宅から車で大洗へ向かい、昼過ぎには到着。昼食をとって、大洗のタワーに登って時間をつぶしました。受付が始まるのは15時から16時ごろ。受付を済ませたあとは、車に乗ったまま乗船の順番を待ちます。
車で乗る場合、車内に乗っていられるのは基本的に運転手だけで、同乗者は徒歩乗船口から乗り込む形になります。待ち時間はそれなりに長く、私は車の中でNetflixを見ながら過ごしていました。出港は18時ごろ、苫小牧到着は翌日の13時から14時ごろ。船の上で丸一日近くを過ごす計算になります。
船内での過ごし方
食事は三食すべて船で
レストランは夜と朝がビュッフェ、昼はカレーやうどんなどの単品メニューという構成でした。ビュッフェはホテルの朝食のような雰囲気で、夜も同じ路線。ただし夜はスープカレーが出ていて、これが北海道らしくて良かった。
ビュッフェというのは危険なもので、一通り全部食べてみたくなってしまう。結果、しっかり食べ過ぎてお腹いっぱいになりました。昼はキーマカレーだったと思います。三食すべて船内で完結するので、食事の心配は要りません。
自販機とショップで日用品まで揃う
船内の自動販売機には、温めて食べられるものから日用品まで幅広く入っていました。シャンプーなども売っているので、極端な話、手ぶらで乗ってもなんとかなりそうな品揃えです。
大浴場とサウナでゆっくり
部屋にもユニットバスが付いていましたが、使わずに共同浴場へ行きました。決して広くはなく、私が通っているジムの風呂と同じくらいの規模ですが、サウナもあります。水風呂はなく、水シャワーで代替する形でした。
狭いので混雑を心配していたのですが、乗客がうまくばらけたのか、実際にはゆっくり入れました。夜遅くまで開いていて、朝も6時か7時から使えます。朝風呂に入りながら、動いている船の外をぼんやり眺める。往路は陸地が見える側だったので、これがなかなか贅沢な時間でした。
スターリンクは持っていく価値があったか
今回は車での移動だったので荷物をたくさん積めました。そこでスターリンクを持ち込み、ベランダ付きの部屋を取って、ベランダにアンテナを設置。電源は部屋から引っ張ってきました。ケーブルを通す都合でドアを完全には閉められず、外の音が多少入ってきたのは誤算です。夜だけ外して閉めればよかったと、あとから思いました。
肝心の通信ですが、陸地に近いうちは問題なく使えます。ところが沖に出ると使えなくなる。スターリンクには船舶用の契約が別にあるそうで、電波自体は来ていても、陸上用の契約では利用できない状態になるのです。陸地が近づけばまた復活しました。
船内のWi-Fiは30分×2回、合計1時間まで。陸地に近ければ携帯の電波も入ります。そう考えると、スターリンクを持ち込んだメリットが大きかったかと言われると、正直そうでもありません。今回は「使ってみたかった」という動機が大半で、一応使えた、というのが率直な感想です。
部屋と揺れ
部屋はホテルとほぼ同じ作りでした。ベッドが2つ、ソファ、ユニットバス、そしてテラス。揺れはほとんど感じず、多少動いているかな、という程度。天候にも恵まれたのだと思います。
高校生の頃にも船で北海道へ渡ったことがあるのですが、その時は海が荒れていて、寝ているあいだも体が持っていかれるような揺れでした。同じくらいの大きさの船だったはずですが、印象はまるで違います。今回は無事に、穏やかなまま苫小牧に着きました。
下船後はそのまま小樽へ
車で乗っていると、下船後はそのまま走り出せるのが強みです。同乗者も車に乗り込んで、すっと港を出られました。まずはスーパーチャージャーで車を充電し、苫小牧にあるミール宇宙船を見学してから、小樽へ向かいました。小樽での話は、また改めて。
まとめ
20時間の船旅は、退屈しそうで案外そうでもありませんでした。風呂に入り、ビュッフェを食べ、隠れちいかわを探し、海を眺めているうちに着いてしまう。急ぐ旅ではないからこそ味わえる時間の使い方があります。ちいかわコラボは期間限定ですが、コラボがなくてもこの船旅は十分におすすめできます。


